【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


 そんな私を見かねたのか、沙織から「ほら、やっぱりそうなんじゃない。 まあアンタのことだから、最近膨れてるのはそれが原因なんだろうなとは、思ってたけどね」 と言われてしまう。

  やっぱり沙織は私のお母さんだ。私の考えてること、なんでも分かるんだもん。

「言っとくけど、アンタは自分が思ってるよりも、かなり分かりやすいからね?」

「えっ!?」

 ウソッ! ま、まあ、しょうがないよね……。それは昔からよく言われることだし。

「今のアンタ、ちょっと課長に対して嫉妬しすぎかも。 周りに見え見えよ」

 沙織にそう言われて、私は思わず「えっ……ウソ?」と沙織を見る。

「本当よ。分かりやす過ぎるわ」
 
「はあ……。よく言われる」
 
 と言葉を口にすると、沙織は私に「アンタがそんなんだと、アンタが課長のことを好きだってのが周りにバレるわよ? それでもいい訳?」と問いかけられる。

「……そんなの、イヤだよ」
  
 社内恋愛なら尚更、課長に気を遣うべきだし、課長に絶対に迷惑はかけたくない。
 周りの目を気にしていかないといけないのは確かだし、もっと気をつけないと……だよね。

「まあ、すでにバレそうで怖いけどね」

「……どうしよう」

 不安そうな私に、沙織は肩を叩いて「大丈夫よ。まだ誰にもバレてないから」と慰めてくれる。

「……ならいいんだけど」
  
 本当に、私は大丈夫なのかな……。
 もしバレたりしたら、私の人生は終わる。それだけは絶対イヤ。
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