【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「……沙織?」
目が覚めると、目の前には沙織がいた。
「大丈夫?いきなり倒れるから心配したよ」
「……ごめん、沙織」
そっか。私、倒れたんだ……。
そういえば少しだけ、楽になったような気がする……。寝てたから……かな?
「でも……なんでここに?」
そう聞くと、沙織は「課長がアンタを、医務室まで運んでくれたんだよ」と言った。
「課長が……?」
そういえば意識失ってたから、あんまり覚えてないけど、誰かが私を運んでくれたのは、なんとなく分かった。
それがまさか、課長だったなんて……。
あっ、そういえばーーー。
「沙織……あの、会議は?」
「なに言ってんの。今はそんなこと、気にしてる場合じゃないでしょ。今は自分体のことだけを考えなさいよ」
「……わかった。ありがとう」
沙織に聞いた所、会議は代理の他人に頼んだみたいで、なんとか上手くいったみたい。
あーあ、ほんと私って情けないなあ……。こういう大事な時に限って、私は必ず病気になったりするんだ。
本当にツイてないなあ、私。
「佐倉さん」
「あ、課長……!」
カーテン越しにひょこっと顔を出す課長は、少し困ったような顔をしていた。
「具合はいかがですか?」
「はい……あの、もう大丈夫です」
「そうですか。なら良かったです」
私は課長に「あのっ……課長」と声をかける。
「はい?」
私は「会議に出られなくて、申し訳ありませんでした」と謝罪した。