【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
沙織の顔が本当に寂しそうで、私も沙織に何かしてあげたいと思うけど、何をしてあげられるか分からない。
出来るのはただ、こうやって話を聞くことだけ。
「沙織は、どうしたいの?」
「どうなの……かな。分からない」
沙織はかなり、航太くんのことで悩んでいるのかもしれない。
「ごめん、こんな話。……ちょっと色々あって、ストレス溜まってるのかも」
二杯目のビールを飲み干した沙織は、深くため息を吐く。
こんな弱気になっている沙織、私初めて見たかもしれない。……なんか疲れてる顔してるし、結構悩んでるんだな。
「沙織、今日は私が払うから、沙織はもう帰りなよ」
「え……?」
「沙織はちょっと疲れてるんだよ。 だから今日はもう帰って、ゆっくり休みなよ。課長には私から、伝えておくからさ」
沙織は私の言葉に「いや……でも」と口を閉じる。
「いいから、今日はもう帰って休みなよ。 家まで送ってくから」
「……ありがとう。ごめんね、瑞紀。瑞紀の話してたのに、私の話なんか」
「いいのよ。そんなの気にしないで。 私も話聞いてもらって楽になったし」
それに沙織には、色々とお世話になってるし。 私も色々、いつも相談乗ってもらってるからね。
たまには、沙織に恩返ししないとね。
「なんかごめんね、瑞紀」
「謝らないで。たまには私にも、恩返しさせて」
沙織は私に「……最近色々とあってね。ちょっと悩んでるんだ」と話してくれる。
「そっか」
「私、航太のことは、本当に申し訳ないと思ってるんだ。……別れて良かったのかもわからない」