【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。

 沙織が私に言ってくれたみたいに、沙織の幸せが私の幸せ。
  幸せになりたいのは、沙織だって私だってそう。女は誰だって、幸せになりたいと思うものだ。

「……航太くん、今どうしてるのかな」

 沙織と別れてから、誰かと付き合ってるのかな……。
  もし航太くんとまた戻ったとしても、航太くんが沙織といて本当に幸せなのかどうか、だよね……。
 私は沙織が傷つかなきゃ、それでいい。 でもちゃんと幸せになってほしい。

 ブーッ……ブーッ……。

 沙織のバックの中で、いきなり震え出したスマホ。
 カバンの中からスマホを取り出してみると、航太くんからの着信だった。

 ブーッ……ブーッ……。
 手の中で未だに震えてる沙織のスマホ。

 それに出た方がいいのか、出ない方がいいのか迷う。 その二つの選択肢が、どうしても選べない。
 でも出てヤバい状況だったらと思うと、やっぱりそれは出来ない。

 もし出たら、航太くんと沙織は幸せになれるのだろうか……。そんなことを考えている内に、しばらくして電話は切れた。
 本当に、これで良かったのか分からない。

 私が今沙織に何ををしてあげられるのだろうか。沙織の悩みは私の悩み。
 解決してあげたいと思うけど、どうするべきなのか分からない。

 ブーッ……ブーッ……。
 そしてまた震え出す、沙織のスマホ。着信はやっぱり航太くんからだ。

「もしもし……航太くん?」

 悩みに悩み抜いた結果、私は電話に出ることにした。

「……え? その声は……瑞紀ちゃん?」
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