【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「恭平さん、どうして私じゃダメなの? 私の方が恭平さんを愛せるし、ふさわしいはずでしょ?」
静香のしている行動は、明らかに度を超えている。 俺に対する執着心が強すぎる。
「……そんなのは、お前が決めることじゃない。それを決めるのは俺だ」
「どうしてあの女なの? 私は別れてからもずっと恭平さんが好きで、また一からやり直したいって思ってたのに……」
そんな静香の顔を見ても、同情すら出来ない。 瑞紀を傷付るような行為をしている静香を、見逃す訳にはいかない。
「俺たちは一度結婚してわかっただろ。 お前には俺なんかより、ずっといい男がいる」
そう言った俺の言葉はまるで響かず、「なんで!? そんなことないわ!私は恭平さんだけしか愛せないのよ!?」と怒りを含むような顔で俺を見ている。
「俺はお前にはふさわしくない。 俺はお前は幸せにはしてやれないし、俺だって幸せになれない。この意味がわかるだろ?」
「そんなことないわ!私たち一度は結婚してたじゃない。 それなりに夫婦生活だって、上手くいってたじゃない。だったらまた一からやり直せる、と思わない?……ねっ?」
焦りを見せているのか、静香は必死な顔で俺を取り戻そうとしているのが、目に見えて分かる。
「静香、それとこれは違うだろ」
「……え?」
そんな静香が見苦しくて、見ていられない。
「確かに表面上では、上手くいってたかもしれないは。……でも結局、俺たちは上手くいかなかった。それが事実だろ?」
「でも私には、あなただけだった。 あなたとだから、結婚しようと思ったの」
「俺だってお前と結婚したいと思ったから結婚した。 でも結局、お互い結婚する相手を間違えた。俺たちは合わない」