【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
なんで静香は、こんなに俺に執着するんだ。 瑞紀が気に入らないからか?
それとも、自分の地位を手に入れたいからか? 寂しさを埋めたいからか?
「いいか、俺にはもう瑞紀がいる。瑞紀のこと、幸せにしてやりたいと思う」
「なんで……私じゃダメなの?」
「ダメとかじゃない。……俺たちはもう終わったんだよ、あの日に」
お願いだからわかってくれ、静香……。
「……私のあなたへの想いは、もう届かないってこと?」
「そうだ。 静香、俺はもうお前のそばにはいられない。……やり直すことなんて、出来ないんだよ」
「そう……やっぱりもうダメなのね」
静香は下を向いてしまうからか、どんな表情なのかは分からない。
「ごめんな。俺は静香じゃなくて、瑞紀を大切にしたいんだ。この先もずっと」
「そうよね……。ごめんなさい」
静香はわかってくれたのか、小さく声を漏らす。
「いや、わかってくれたならいいんだ」
俺はてっきり、わかってくれたのかとばかり思っていた。
「じゃあ、身体だけの関係でもいいわ」
「……はっ?」
俺には静香が何を言ってるのか、わからなかった。
「もう恋人じゃなくてもいいわ。ムリにやり直してとも言わない。 せめて身体だけの関係でもいい。だから、あなたのそばにいさせて」
身体だけの関係って……何を言ってるんだ。
「なに言ってんだよ。そんなこと出来る訳がないだろ」
そんなことしたら瑞紀を余計に苦しめることになるし、ますます傷つけることになる。
俺にはそんなこと出来ないし、したくない。
「恋人がムリだって言うのは、わかったわ。でも私はまだあなたが好きなの。 だから、そばにいたいのよ」