【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
そう口にを開く静香に、俺は「言い訳なんてしなくていい。聞きたくもない」 と突っぱねた。
「待って、恭平さん……!」
腕を掴まれ阻止させれるが、掴まれた腕を「……離せ。帰ってくれ」 と、無理矢理引き離す。
「恭平さん……!」
「いい加減にしてくれ! 俺はお前とは違うんだよ!」
「……っ」
静香は唇を噛み締めると、その場に座り込んだ。
「わかっただろ。 俺が幸せにしたい女は、お前じゃない。 わかったなら、さっさと帰ってくれ」
「私にはもう……望みはないの?」
その問いかけに、俺はすぐに一言「ある訳ないだろ」と冷たく返答した。
「なんで……私たち、あんなに愛し合ってたじゃない」
おいおい、一体いつの話をしてるんだ……。
「昔は昔、今は今だ。 悪いけど俺は、もう昔のことは振り返らない主義なんだ」
俺はもう前だけを見て生きていきたいんだ。 瑞紀との今をしっかりと踏み締めて、生きていくって誓ったんだ。
だからもう過去は、今後は振り返らない。 静香とのことは、俺にとってはもう過去でしかないんだ。
「っ……最低!」
「最低なのはどっちだ。……いいか、もう二度と金輪際、俺たちには関わらないと約束しろ。 次また同じことをしたら、君が俺のストーカーだと警察に訴えることにする。……分かったな?」
「っ……!? わ、分かったわよっ!」
静香は「アンタは最低よ! 私、絶対に許さないからねっ!」と言いながら、家を出ていった。
「……やれやれ」
なんだか疲れた。一人の女に振り回されることが、こんなにも面倒くさいとは思わなかった。
もうこんなのは、懲り懲りだ……。