【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
目を見開くと藤堂さんに、私は言いたいことをもう言ってしまおうと決めた。
「確かに、あなたが私を憎む気持ちは分かります。あなたが私を嫌いなのも、知っています。……でも課長はあなたじゃなくて、私を愛してくれてるんです。あなたは、もう愛されてないんです」
「………」
「私たちはお互い、愛し合っているんです。 だからこれ以上、私たちの仲を壊そうとするのはやめてください」
私がそう言うと、藤堂さんは私に向かって「っ……生意気なのよ、アンタ!」と私の胸倉を掴んで壁にドンッと押し付ける。
「いったっ……!」
「調子に乗らないでっ! アンタなんかより私の方が、絶対に恭平さんにふさわしいのよ!」
藤堂さんは私にそう言い残し、掴んでいた胸倉を離した。
「……自惚れですね」
「なんですって? 自惚れっ!?」
「そうですよ!そういうのを自惚れって言うんですよ。知らないんですか?」
彼女は自惚れている。自分が偉いと、そして私は彼女より下だと見下されている。
確かにそう。 私は彼女より劣っているかもしれない。
「……知ってるわよ、そのくらい」
「いつまでも課長に好かれたいとか、やり直したいとか……自惚れたこと言わないでください。 それに、あなたの勝手な意見でみんなを困惑させるのもやめてください」
それでも藤堂さんは、「私は自惚れてなんかないわ!」と私を睨む。
「それが自惚れって言うんですよ! いつもそうやって私に向かって、課長のこと色々言ってるけど、あなたは課長の気持ち考えたことありますか?……課長が今どんな気持ちでいるのか、あなたはわかっているんですか?」