【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
私のことをいつも思ってくれるし、英二なりに優しさをくれる。 それなのに私が好きなのは課長で、英二はただの部下でしかない。
英二はいつも優しくて、どんな時も私のことを想ってくれている。
「……ありがとう、英二」
「はい。 先輩は、やっぱり笑ってる方がいいっすよ」
「……え?」
「だから泣き止んでください。そんなに腫れた目じゃ、仕事に集中出来ないっすよ」
英二は私にそんなことを言うから、私は「……うるさいな」と涙を拭った。
「……先輩、俺にもいい人、現れますかね?」
「大丈夫だよ。 きっと英二にもいい出会い、あると思うよ」
「……はい」
英二は、笑ってる方がいい。 それは英二の笑顔が私たちを明るくしてくれるから。
「英二も笑ってる方がいいよ。 そうやって笑ってる方が、英二らしい」
「……ありがとうございます」
「いいえ。……よし、そろそろ仕事に戻ろうか」
「はい。そうですね」
もしかしたら英二は、私なんかよりずっと大人なのかもしれない。
私はただ課長に甘えてばかりで、英二みたいに積極的になれなかった部分があることに気付いた。
それに私は弱いし、なんの努力もしていない。 そう思うとやっぱり、私なんかより英二の方がずっと何倍も大人なんだと思う。
私は課長が好きで好きで仕方ない。 課長のことが愛おしいけど、私は少し課長に頼りすぎていたような気がする。
課長に甘えていたことで、自分になにが足りないのかを、英二によって気付かされたような気がする。
英二の気持ちに応えられない私は最低かもしれないだけど、英二の気持ちはムダにしたくないな。