【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「……うん、わかった」
「私ね、妊娠してるの」
え……? うん……?
「瑞紀……?」
「……えっ? 今なんて言ったの?」
「だから……妊娠してるのよ、私」
「……えっ、妊娠!?」
沙織が、妊娠……!? な、なんと!?
「今ちょうど、三ヶ月目に入ったとこ」
「……えっ。妊娠って?」
に、妊娠……。まだ信じられない。
「えっと、相手は誰? もしかして……航太くん?」
「そうよ」
航太くんと別れたって言ってたけど……もしかして、より戻したってこと……なの?
でもその事実を、少しだけ受け入れられない私がいた。
「なに? 嬉しくない?」
「違う、そういう訳じゃないの。……ただ」
「ただ……なに?」
私は沙織の隣に座り込み、「複雑っていうか……沙織が妊娠したって事実を、まだ受け入れられない自分がいるっていうか……」と話した。
「うん」
「まだ……信じられないね」
「わかるよ、瑞紀のその気持ち。 私もまだ信じられないからね」
「……え?」
沙織自身も……?
「だって私のお腹、まだ全然ペッタンコなんだよ?……自分が妊娠してるなんて、まだ実感できないよ」
「……そっか。そうだよね」
「うん、いきなりでごめんね。 でもやっぱり、伝えたいと思って」
「……ううん。大丈夫だよ」
伝えてくれたことに感謝しないと……だよね。
「私、産むつもりだよ。絶対に、産むよ」
「……うん」
「好きな人の子供だよ? 産みたいって思うのが、当たり前でしょ」