【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「俺も無責任なヤツは嫌いですよ。男でも女でも」
「え?」
「俺ならきちんと、責任を取りますよ。 無責任なヤツらは所詮、その程度の人間ってことですよ」
英二はやっぱり、しっかりしてるな。
「そうよね。責任取れないなら、最初から何もしない方がいいもんね」
「そうですよね」
私、今まで英二と仕事してきたけど、英二がこんなにしっかりしてるとは思ってなかったな。
英二はどことなく天然で、ちょっと抜けてるとこがあるなーって思ってたんだけど。
私は英二の全てを知ってる訳ではないけど、英二は私より年下なのに、考え方はものすごく大人なんだなって思った。
私より大人で、やっぱり男目線で考えてしっかりした考えを持ってる。
もしかしたらこういうのを、本当の"大人"って言うのかな。
「英二って意外と大人なのね、考え方」
「そうですか?それが当たり前ですけどね」
「やっぱり大人ね。私とは違う」
「……え?」
英二が不思議そうに私を見る。
「私はさ、アンタと違って大人じゃないから」
「そんなことないですよ。 俺は先輩と違ってまだまだ子供です。……俺はあの時からずっと、先輩の背中を見てきましたし」
「私なんて全然、頼りにならないよ。むしろ足を引っ張ってること多いし」
英二が私を尊敬してくれているのは知っているけど、尊敬されるようなこと、何もしていないのよね……。
「そんなことないっすよ。俺は先輩の背中を見て、先輩みたいになりたいって思ったんですよ?」
「……え?」
「あの時。 あの時初めて先輩を見かけた時、一生懸命仕事する先輩を見て、初めてカッコイイと思ったんです。生き生きしていて、楽しそうな姿でした。……あの時から先輩は、俺の憧れになったんです」