【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


「……まあ、確かに」

 英二の言う通りだ。沙織のプライベートに私たちが口を出す必要なんてない。

「沙織先輩は、誰にも話したくない訳じゃ、なさそうでしたしね。現に、先輩には話したみたいだし」

「……うん、確かに」 

 やっぱり英二は、感が鋭いな。

「でもそれって、先輩だからこそ言えたんじゃないんですか?」

「え?」

「沙織先輩は、先輩のこと信頼してるんですよ。ずっと一緒に仕事してきた仲だし、友達ですしね」

 そうなのかな……? 私、信頼されてると思っていいのかな?

「そうですよ。じゃなきゃ沙織先輩、隠そうとしたと思いますよ?」

「え?」

「先輩、本当は辛かったんだと思いますよ。……誰にも言えないこと」

 確かに、すでに悪阻も出てきてるし、言うにもタイミングが難しいか……。

「先輩はずっと一人で抱え込んでて、誰にも言えなかったのが辛かったんだと思いますけどね。……でも沙織先輩は、先輩にだからこそ、話そうと思ったんですよ」

 英二がそう話すから、私は英二に「私だから?」と首を傾げる。

「はい。 だって沙織先輩のこと一番よくわかってるのは、先輩だけじゃないですか」

「え?そうなのかな?」 
 
 沙織のことを一番理解してるのは私で、私のことを理解してくれるのも沙織であることに、間違いはないかもしれない。
 いつも私を見ててくれるのは沙織で、支えてくれてるのも沙織だ。 どんな時でも私を支えてくれるのは、沙織だ。
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