【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
英二の涙を見たせいか、私も涙が止まらなくなってしまった。
「先輩……泣かないでください」
「だって……英二が泣いてるから……」
英二が泣いてる姿を見たくないって思うのは、変なのかな……。
「だからって、なんで先輩が泣くんですか。おかしいですって……」
「ごめん……でも英二に泣かれると、なんかイヤなの。 英二には笑顔でいてほしくて」
そう言った私に対して、英二は「……それは俺のセリフです」と言葉を返す。
「え……?」
「まあ……俺が泣くのは確かに変ですよね。 でも男だって泣く時、ありますからね」
涙を拭った英二は、「俺は……先輩を泣かせたい訳じゃないんです。……ただ、俺の気持ちをわかって欲しかっただけ、なんです」と私の涙を優しく拭う。
「うん……私だって英二を泣かせたい訳じゃなかったの。でも英二を傷つけたくないから、本当のことを言った。でもそれが間違いだったんだね。……ごめんね」
「いいんです。悪いのは俺です。……俺は先輩のこと、何もわかってなかったんです。 自分の気持ちだけを、押し付けてました」
「……英二、ありがとう」
「え……?」
「嬉しかったよ。……私は、英二に好きになってもらえて良かったと思う。私は、英二に好きになってもらえて幸せ者だね」
「俺も先輩を好きによかったです。……でも俺は先輩のこと、まだ好きです。できることなら、課長から奪ってしまいたいです。 でも俺にはそんなこと出来ませんし、そんな勇気もありません。もう先輩を傷つけたく……ないです」
「……もし英二が恋人だったら、きっと今ごろ、私
は幸せだったかもしれないね。本当にそう思うよ」
「え……?」
「……英二を好きになってれば、良かったのにね」