【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
と課長が笑顔を見せてくれるから、私も自然と笑顔になり「嬉しいです。実は新作のパスタが出来たみたいで、それを食べたかったんです」と伝える。
「へえ、新作が出たのか」
「そうなんです。新作はピリ辛ミネストローネのスープパスタです」
スマホの画面を課長に見せると、課長は画面を見ながら「おお、美味そうだな」と微笑む。
「ですよね。期間限定メニューみたいで、すっごく食べたいんです」
「よし、じゃあこれを食べに行こう」
「はい!」
課長と期間限定メニューを食べるために、今日一日仕事を頑張ることにした私は、定時で帰るために頑張って仕事をこなした。
* * *
「課長!」
「瑞紀、いつも待たせて悪いな」
課長と待ち合わせしていたカフェに課長が来たのは、十九時二十分だった。
待ち合わせした場所から会社まではさほど遠くはないが、ちょっと仕事が長引いたのだろうとすぐにわかった。
「いえ、全然です」
「よし、じゃあ行くか」
「はい。行きましょう」
課長と二人並んで歩き出すと、課長が私の手を握ってくれる。
「仕事はもう終わりだ。ここからは恋人同士での時間だろ?」
「はい」
課長から握られるその左手が暖かくて、握られるだけでホッとする。
「恭平さん、お腹空きましたね」
「そうだな。ペコペコだ」
「たくさん食べましょうね」
「瑞紀は意外と食いしん坊だもんな」
課長がそんなことを言うから、「そんなことないですよ」と言ったが、課長は「でも食いしん坊の割には、太らないよな」と私に言う。
「え? ちょっと太ったと思いますよ?」
「この前瑞紀を抱いた時、そんなこと感じなかったけどな」
なんて恥ずかしいことを言われたので、「課長!」と課長の腕を叩く。