【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
□愛する人に伝える勇気。
「……課長にも、話さなきゃ」
「そうね。ちゃんと話しな、瑞紀が納得いくまで」
私はオレンジジュースを飲み干すと「うん、ありがとう。話聞いてくれて」と席を立った。
「またね、体調には気をつけてね」
「ありがとう」
私は玄関で沙織に手を降ると、駅方面まで歩き出す。
すると課長から電話がかかってきた。
「はい。もしもし」
「瑞紀か? 今何してる?」
「今ちょうど帰るとこですよ」
課長は電話越しで「なら、一緒に食事に行かないか?」も誘ってくれたので、「はい。行きます」と返事をした。
「良かった。これから車で迎えに行くよ」
「ありがとうございます」
「位置情報送ってくれるか?」
「わかりました」
電話を切り、位置情報を課長のスマホに送った。
するとすぐに【十分で行けると思うから、近くで待ってて】とメッセージが届いた。
【わかりました】と送信して、近くで待つことにした。
「言わないと……だよね」
今日タイミングを見て切り出そうかな。なるべく早く決断しないといけないから、早く言わないとだもんね。
それから十分後、課長が運転している車がパーキングに到着したと連絡があった。
「課長、お疲れ様です」
「待たせて悪いな」
「いえ、迎えに来てくれてありがとうございます」
「隣乗って」
課長の車に乗り込むと、課長はパーキングでお金を払い車を出庫させた。
課長の横顔はとてもキレイで、とても美しい。何より品がある。
私はこんなに課長が好きなのに、離れるなんて考えられない。
このまま離れることになったら、きっと後悔すると思う。 とてもつなく、後悔する気がする。