【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


「瑞紀?どうした?」

「……え?」

「なんか暗い顔してるな」

 課長に視線を向けられたので、「なんでもないです」と答えた。

「そうか?」

「はい。大丈夫です」

 チラッと課長の整った横顔を見る。やっぱり車を運転する課長の姿はカッコイイな。
 その姿のあまりのカッコよさに、つい見とれてしまう。

「ん?どうした?」

「あ、いえ。運転する姿がやっぱりカッコイイなぁ、なんて思って。……すいません」

 課長の美しい運転姿はとても安心する。

「何カワイイこと言ってんだよ」

「えっ」

 信号が赤になり車が止まった瞬間、「瑞紀」と名前を呼ばれ、ふいに課長の唇が重なる。

「もう、課長……」

 これはずるい不意打ちキスだ。

「不意打ちキスなんて危ないですよ!事故に遭ったらどうするんですか?」

「それはカワイイことを言う瑞紀が悪いな」

「え、なんで私っ!?」

「瑞紀がかわいいことを言うからだろ?」

「かわいいなんて、やめてください」

 私はかわいくなんてないし、課長とも釣り合ってない。

「なんだ。照れてるのか?」

「照れてはいません」

 と言ったが、顔が熱い気がしているような、ないような?

「瑞紀、顔赤いぞ?」

「えっ!ウソッ」

「ウソだよ。赤くなんてなってない」

 そんな課長に、私は「えっ!ヒドイです、課長!」と言ってしまった。

「ごめんごめん。悪かったよ。あまりにもかわいいから、からかいたくなってな」

「もう、私をいじめないでください」

「悪かった。ごめんな」

 でも私は課長のことが好きなので、つい許してしまうのだ。
 課長の笑顔を見てると、私も笑顔になるから。
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