【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


「瑞紀、もうすぐ着くからな」

「はい」

 課長はどんな時でも、いつも私の一歩先を歩いてる。 私は時々、課長に追いつきたいって思う時がある。
 そして追い越したいって思う時も。 課長の仕事の仕方とか、部下からの信頼の厚さとか。
 毎日課長を見ていれば、私には到底追いつけないってことをつくづく実感させられる。

 だからいつかは、色んな面で課長に追いつきたいと思う。 そしていつか、課長を追い越したいとも思う。
 私の常に一歩先を歩く課長は、私の憧れ。

 私もいつかは、課長みたいに仕事が出来て部下からの信頼が厚い人になりたい。 今よりも、もっともっと。
 今はこんなに近くにいるのに、なぜだか課長が遠くにいるように感じる。

 それは仕事でもプライベートでもそうで、一歩先を歩く課長を見てるとやっぱり不安になることが多い。 時折、課長が遠くて寂しくなったりもする。
 だからそう思う度に私は、課長から離れたくないと強く願ってしまう。 それが私のわがままだってことは、わかっているけど。

「課長、私課長と離れたくないです」

「俺もだよ。俺だって、離れたくない」

 課長のことが大好きな私は、このまま離れることがきっと出来ない。
 
「嬉しい」

「そうか。 じゃあ今日は特別に、朝までずっとそばにいてやる」

「……本当?嬉しい」

「俺も嬉しいよ」

 どうして課長は、そんなに優しいのかな。課長は優しすぎる。 多分思ったより嬉しくて、課長がますます好きなんだと実感する。
 こんなに誰か好きになったのは、きっと今まで一度もない。
 確かに過去に付き合ってた人は何人かいたけど、やっぱり課長ほど好きになったことはなかったと思う。
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