【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


「さ、着いたぞ」

「はい」

 車を降りてお店の中に入ると、中はすごくレトロな感じがしてキレイだと思った。

「レトロでキレイですね」

「だろ?俺もこの店の雰囲気が好きなんだ」

「わかります。オシャレですよね」

「気に入ってくれたみたいで、よかったよ」

「私もお店の雰囲気好きです」

 課長に案内されたテーブルは窓側の奥で、夜景がキレイに見える所だった。

「うわぁ……キレイですね」

 本当に景色がいいな……。

「だろ?瑞紀が好きそうだと思って、ここの席を予約したんだ」

「……ありがとうございます。すごく素敵ですね」

 こんな落ち着いた雰囲気のお店で、しかも夜景が見える場所で食事できるなんて……。

「……なんか、幸せです」

「そうか。よかったよ」

 課長は優しく微笑むと、私の頭を優しく撫でた。

「……課長、本当にありがとうございます」

「ああ」

 その後課長と他愛もない話をしながらした食事もすごく美味しくて、幸せな気分だった。
 
「暗くなってきたから、夜景がキレイだな」

「はい、すごくキレイです。食事もこんなに美味しくて、幸せです」

「俺だっていつも幸せだよ。 瑞紀と一緒だからかもな?」

「嬉しい言葉、ありがとうございます」

 でも肝心なアメリカ行きの話については、何一話すことが出来なかった。
 話すことが怖くなったのかもしれない。ちゃんと話したかったけど、言えなかった。
 私は本当に、臆病なのかもしれないな……。肝心な時に言えないなんて、臆病すぎる。

「じゃあ瑞紀、帰ろうか」

「はい」

 そんなことを思いながら、課長とお店を出た。




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