【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
■迫るタイムリミットの中で。


 結局その日、課長は私と朝まで私のそばにいてくれた。
 課長の家に泊まって、愛を確かめ合うように何度も課長と身体を重ね合った。課長の身体に触れられる度に、私の身体も理性を失って、結局最後は私の方から課長を激しく求めていた。

 そんな私に応えてくれるかのように、課長は私を何度も抱いていた。 
 何度も「瑞紀」と名前を呼んでくれて、お互いの指を絡め合うように握りしめては、力強く激しくベッドを揺らした。
 課長が腰を揺らす度に漏れる理性を抑えきれない甘く掠れる声は、時折課長の唇によって塞がれたけど、本当に抱かれるたびに幸せでしかなかった。

 そんな課長と過ごす時間は、私にとっては特別で、一緒に過ごす時間が後何回あるのだろうかと思い、課長にバレないように泣いた。
 課長をこんなに愛してるのに離れるなんて、私には無理なのかもしれないと、不安になった。

 だけど、決断の時が迫っていることは確かだった。……そろそろ本気で、考えないとならない。

「……そろそろ、話さなきゃ」

 タイムリミットが、少しずつ近づいている。

「佐倉くん」

「常務……!?」

 昼休みのある日、私の前に常務現れた。

「今、ちょっとだけいいかい?」

「……はい」

 その話の内容なんて、とっくにわかってる。
 確かにそろそろ決断しないとなはないっていうのは、自分でもわかっている。
 でもそんなにすぐに出せる答えなんかじゃないし、迷うのも当たり前だ。

「時間は取らせないよ。すぐに終わるから」

「……わかりました」

 複雑な気持ちを抱えながら、常務の後を着いていく。

「で、どうかな?答えは出たかい?」

 誰もいない会議室に入った常務が、すぐに私に問い掛けてくる。

「……いえ、まだちょっと……」
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