【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


「じゃあ、俺もシャワー浴びてくる」

「はい」

 課長は私の頭を撫でると、バスルームへと歩いて行った。

「……課長」

 さっき電話で話してた人は、誰なんですか?

 も、もしかして……女? や、やだな、私。なにを考えてるんだろう。

「はぁ……」

 バカみたいな考えをしてる自分に腹が立って、思わずため息が溢れた。

「……課長」

 課長はどうして、私なんかにあの日、声をかけたんですか?
 もしかして私が、惨めな女だと思ったから……?
まさか……ね。そんな訳ないか。

「瑞紀……?」

「あ、課長……」

「どうした?」

「いえ……なんでもありません」

 思わず課長から目を反らす。

「……瑞紀?」

 課長が私の顔を下から覗き込む。

「か、課長!?あのっ……!」
 
 ち、近い……!

「もし何か悩みがあるなら、俺に言ってくれないか?」

「いえ……本当になんでもありません。心配かけてすいません」

「ならいいんだ。 もしなんか悩みがある時は、遠慮なく俺に言ってくれ」

「……はい」

 私は小さく頷いた。

「……瑞紀」

 課長は私をそっと抱きしめる。

「課長……?」

「そんな顔するな。俺の前では笑顔でいてくれ」

「……はい」

 課長から、甘いキスをもらう。

「瑞紀……可愛い」

「課長……っ」

 そして私たちはその日、お互いを求めるかのように身体を重ね合わせた。
 課長に抱かれてる間は、イヤなことをなにも考えないで済んだ。
 課長の腕の中はすごく優しくて、温かい。 この時間がずっとずっと続けばいいのにと、彼の腕の中でそう思っていた。

「……課長」

「ん?」

「課長は……」
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