【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
課長の言葉は信じられるけど、でも……。
「……でももし、出来たりしたら?」
「そのことなら、心配いらない。 瑞紀は俺以外の男を好きになること、なんて絶対ないだろ?」
「なんで、そう言い切れるんですか?」
私がそう聞くと、課長は「簡単なことだろ。お互いに愛してるからだろ」とさり気なく言った。
「どうだ?間違ってるか?」
「……いいえ、間違ってません」
「だろ? 俺はこんなに誰かを好きになったのは、瑞紀が初めてだ」
課長にそう言われて、私は嬉しくなった。
「……はい。私もです」
「そうだろ?なのにそんな心配してどうするんだ。一番大事なのは、"瑞紀自身"の気持ちだろ?」
「私自身の、気持ち……?」
「そうだ。瑞紀はアメリカに行っても、俺をずっと好きでいる自信はあるか?」
課長を好きでいる自信……。そんなの、答えは決まってる。
「そうだ。自信はあるか?」
「もちろん、自信ならあります。……課長を愛する気持ちなら、誰にも負けませんから」
課長は私に笑顔を向けると、「そうか。 じゃあ今の言葉、絶対忘れるなよ?」と私にキスをした。
「……こ、ここでキス?」
誰かに見られたらどうするの? 恥ずかしいよ!
「それが今の"瑞紀自身"の気持ちなんだろ?」
「そ、それはそうですけど……!」
だからってここでキスは、恥ずかしい! 誰かに見られたかもしれないのに!
「瑞紀、自信なんてもんはなくて大丈夫だ」
「……え?」
「自信なんてものは、自然と付くさ。 アメリカに行ったら不安な日が続くだろうし、寂しくもなるだろ。 その時は、遠慮なく俺に電話してこい。愚痴でもなんでも聞いてやる」
私は課長に「ありがとうございます」と微笑んだ。