【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


 英二は悲しそうな顔をするけど、「そうなんですね。 頑張ってください」と微笑んでくれる。

「うん、ありがとう」

「あの……どのくらい、行くんですか?」

「大体二年くらい、かな」

 きっと二年なんてあっという間に来るだろうけど、最初は慣れるまで長く感じるだろうな。

「そうですか。二年は結構長いですね」

「あっという間な気もするけどね」

 とはいえ、一人でアメリカに行って生活するなんて、初めてだから不安になるけど……。

「アメリカには、いつ行くんですか?」  

「一ヶ月後よ」

「一ヶ月後には、いなんいんですね」

「まあね。 でも後一ヶ月あるから、よろしくね」

 英二はかわいい私の後輩なのだから、もっと指導したかったし、英二の成長をもっと見たいと思った。
 二年経ったら、英二はきっともっと成長しているに違いない。 もしかしたら、後輩が出来ているかもしれないし。
 英二のこれからが、楽しみになるな。 頑張ってほしいな。

「先輩……あの」

「ん?」

「あの、課長も……知ってるんですよね?」

 そう聞かれたので、「うん、もちろんだよ。……なんならね、背中を押してくれたの、課長なの」と英二を見ると、課長は「え? 課長が……?」と私を見つめ返す。

「うん、課長が迷ってる私の背中を押してくれたんだよね。 だから、行くことに決めたんだ」

「そうなんですか。……決心出来て、良かったですね」

 私は「うん」と頷いた。

 後一ヶ月後には、課長とも離れてしまう。 だから、この一ヶ月はより大切にしたい。
 課長との少ない日々を大切にして、生きていきたい。 大切な人との、大切な日々をーーー。
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