【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「先輩、お帰りなさい。フライト、お疲れ様でした」
「英二、ただいま。ありがとう」
英二とは一年半前までは色々とあったから、ちょっと気まずい。
「なんでそんなしょげた顔してるんですか、先輩。せっかくの再会したんですから、もっと笑ってください」
そう言った英二は、私の頬を突く。
「……アンタは相変わらずね」
「そうですか? てか先輩、ちょっと太りました?」
……コイツ、やっぱりかわいくなかった。
「失礼なこと聞くんじゃないわよ、英二。アンタシバくわよ」
と沙織が言うと、英二は「うわっ、先輩怖いっす……!」と表情を変えた。
英二、アンタのせいなんだけどね!?
「アンタ、女性にそんなこと聞くんじゃないわよ。私だって女なんだから」
と私が言うと、英二は「えっ、先輩って女だったんですか?」と聞いてきた。
「……英二、それどういう意味?」
と私が聞くと「いや、なんでもないですっ! 冗談です!」と後ずさりした。
「英二、アンタ次に私たちにそんなこと言ったら、どうなるかわかってるわよね?」
と沙織が聞くと、「……すいません。もう言いません」と答えたのだった。
「わかればよろしい」
英二、顔は前よりカッコよくなったのかと思えば、口も達者になったのね。
前より生意気になったんじゃない?
「佐倉さん」
「え……?」
この声……もしかして?
「か、課長!」
やっぱり課長だ……。なんだろう、前より雰囲気が違うような気がする。
なんかますます、カッコよくなったような気がする。
「佐倉さん、お帰りなさい」
「……ただいま」
なんだか課長の顔を直視できない。 だって前にも増して、カッコよくなっているから。
顔だけじゃなくて髪型とかも。