【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
翌日、私は帰国したことを報告するため常務に挨拶することになった。
ドアをノックすると、「どうぞ」とドアの向こうから声が聞こえた。
「失礼します、佐倉です」
私は常務のいる部屋に静かに入った。
「おや、佐倉くんか。 帰ってきたんだね」
「はい。昨日帰ってきました」
「そうかい。 じゃあ帰ってきたばかりだね」
「はい。おかげさまで、無事に帰って来られました」
常務は私に「わざわざ帰国を早めてもらって、悪かったね」と言ったのだった。
「いえ、そんな。充実してました、すごく」
「そうかい。それなら良かった」
「貴重な機会を頂き、ありがとうございました」
常務は私に労うかのように「一年半よく頑張ったね。ご苦労だった。……それと、よく帰ってきてくれたね」と褒めてくれた。
「……はい。帰国したら、常務にすぐに報告するようにと、課長に言われたのですぐに来ました」
「そうかい。ご苦労だったね」
「はい。……では私は、これで失礼します」
「佐倉くん、これからもまたよろしく頼むよ」
常務に肩を叩かれたので、「はい。期待に応えられるように、頑張ります」と常務に軽く頭を下げて常務室を出た。
「あら?佐倉さん?」
すると、誰かに名前を呼ばれて振り返った。
「え?……藤堂さん?」
「久しぶりじゃない。いつ帰ってきたの?」
藤堂さんにそう聞かれたので「昨日です」と答えた。
「そうなの。元気にしてたのかしら?」
「ええ。……藤堂さんも、お元気みたいですね」
「当たり前じゃない。私は元気よ」
藤堂さんは相変わらずキレイだな。スラッとしたいて、肌も美しい。
なんか、肌のツヤがすごい気がする。