【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


 沙織は私のこと、ずっと見てきたからなんでもわかるんだった。 沙織は私の母親みたいなものだもんね。

「もちろん泊まるんでしょ?課長の家に」

「そ、それは……!」

「隠さなくてもいいわよ。どうせそんなことだろうと思ったから」

「あっ……もっ、もう」

 ほんと沙織には敵わないなあ……。恥ずかしい。
 普通にバレている。

「そういや沙織、子どもはどうしてるの?」

「昼間は母さんに預かって面倒見てもらってる」

 沙織も産休明けてからまだ半年らしくて、子育てに追われて大変な日々を送っているようだ。
 航太くんとも色々あったみたいだけど、無事に入籍もして、家族になったみたいだし。

「そうなんだ」

「夜はやっぱり、まだ夜泣きがひどくて大変だけどね」

「本当に大丈夫だったの?仕事続けて」

 沙織のことが心配になるけど、沙織は「大丈夫よ。私だって、そんなにみんなに迷惑はかけられないもの」と言っていた。
 その顔は、とても母親らしい顔だった。

「そう……ちゃんと寝れてる?最近疲れてるみたいだけど」

 目の下クマが出来てるから、あんまり寝れてないのかな? 子供いると、眠れないよねなかなか。

「ちょっとは寝てるけど……でもね、やっぱり子どもは大変よ。夜泣きもヒドイけど、なんかあるとすぐ泣き出すから。ほんと手に負えないなって思ってる」

「そっか。大変だね」

「でも、やっぱりカワイイのよね。自分の子供って、世界で一番カワイイと思う」

 沙織がお母さんということを思い知らされてから、沙織のことを本当に尊敬している。
 沙織はすごい人だと思う、本当に。
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