【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「そうだね。小さい時はみんなカワイイからね」
「アンタにもそんな時代があったのよね」
沙織がそんなことを言うから、「なっ、失礼じゃない!私にだってカワイイ、子ども時代あったんだから!」と思わず言ってしまった。
「そりゃ、失礼しました」
「もう。……ねえ、沙織?聞いてもいいい?」
「今度はなによ」
「沙織はさ、結婚して良かったと思う?」
沙織に聞いてみたいな、結婚して変わったこととか。
「なに、いきなり?」
「うん。沙織はさ、なんか結婚して何か変わったのかなって思って」
そう聞いてみたけど、沙織は「そうねえ。家族になったっていう実感はあるけど……根本的には、あんまり大きく変わってはないかな」と答えた。
「そうなの?」
「うん。まあ航太と一緒に暮らして子供の世話をして、パパとママになったって感じはあるけど、毎日楽しいかな。 子供の成長を近くで感じることが出来て、私たちは幸せだと思う。やっぱり子供がいると子供が優先になるけど、二人の時間も作ってるから、話し合えてるし」
「そっか」
沙織はお母さんであり妻であるから、航太くんののことも子供のことも、ちゃんと考えることが出来てるからうまく行くのかもしれないね。
「でも結婚して良かったかも。航太が父親として、一生懸命頑張ってる姿見て、私航太と出会って良かったと思うし。 やっぱり私には、航太しかいないんだなって実感した」
沙織の言葉が妙に心に染み渡る気がした。
「そっか。 沙織は、結婚して良かったんだね」
「それはそう。私にとっては、家族が一番大切だからね」
「家族か……」
私もいつか、家族がほしいな。家族になりたい。