【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


 そう言われて思わず「えっ!なんでわかったの?」と沙織を見てしまう。

「やっぱりね。アンタの顔見れば、幸せなのがわかるわよ」

「ええ?  私ってそんなにわかりやすいかな?」

 と沙織に言うと、沙織は「アンタはわかりやすいわよ。アンタの考えてることなんて、透け透けよ。レースの下着みたいにね」とニヤニヤと微笑む。

「れ、レースの下着って……エロい例えやめてよ」

「あら、アンタの心はレースの下着でしょ?」

 れ、レースの下着って……どこがっ!?

「そうなの?」

「そうよ。アンタの心はレースの下着よ」

 初めて言われたよ、レースの下着なんて。 どういう例え?
 
「で、どんないいことがあったのか、私に聞かせなさいよ」

「……あ、あのね」

 私は沙織の目を見て「私……課長に結婚しようって言われたんだ」と話した。

「あら、本当に? それって、プロポーズ?」

「うん。……プロポーズ、されちゃった」

 恥ずかしいけれど、沙織にはちゃんと話さなきゃと思った。

「あらそう!おめでとう!」

「ありがとう」

「で、もうプロポーズの返事はしたの?」

「うん。よろしくお願いしますって」

 沙織は嬉しそうに「良かったじゃない、瑞紀!アンタも幸せになる日が、来たんだね」と微笑んでくれる。

「……うん、私すごく嬉しい」

「瑞紀、これからも色々と大変かもしれないけどさ、とびきり幸せになんなよ。……離れてた分、愛してもらいなよ」

「うん、そうするね」

 私はずっと、課長と共に生きていくことを決めた。愛おしい人がいるって、素晴らしいことだ。 
 一緒に生きていく人がいれば、もう何も怖くない気がした。
< 246 / 251 >

この作品をシェア

pagetop