【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「常務にも報告したし、後はみんなに報告するだけだな」
「はい」
みんなにも報告か……。なんだか緊張する。
「……瑞紀」
「はい?」
課長は私の手を握りしめ、「絶対に、幸せにするからな」と言ってくれた。
「……はい」
私は課長の笑顔を見る度に思う。 課長のそばにいる時の私は、本当の自分でいられるって。
課長の笑顔を見てるだけで幸せだと思う私は、きっとそれだけ課長のことを愛してるって、ことなのかな。
課長を好きになった時から、私の全ては課長で埋め尽くされていた。 私はもう課長がいないと生きていけない。
「みんな、ちょっと集まってくれ」
部署に戻った課長は、みんなを集めた。
「忙しい中すまない。 実はみんなに一つ聞いてほしいことがあります」
課長はみんなの前で話し始めた。
「佐倉くん、こっちに」
課長に呼ばれて、私は「はい」と返事をした。
「実はこの度、こちらにいる佐倉瑞紀さんと結婚する運びとなりました」
課長がそう話すと、周りがざわめき始める。
「えっ!課長、結婚するんですか!?」
「はい。 実はみんなに内緒で親密に交際を続けていたのですが、この度結婚することになりました。 皆さん、急な話で驚かせてすみません」
課長がそう話すと、みんなが「おめでとうございます、課長!」とか「おめでとう!佐倉さん!幸せになってね!」と拍手してくれた。
「ありがとうございます。 報告は以上です。お時間を取らせてしまい申し訳ありません。……聞いてくださり、ありがとうございました」
「あ、ありがとうございました!」
か、課長……本当に言っちゃった。結婚すること、本当に言っちゃった。