【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「ため息ついてないで早く仕事しなよ?終わらなくなるから」
「はーい……」
なんか沙織って、私のお母さんみたいだな。本当に頼りになるし、なんかそばにいるだけで安心する。
* * *
「ブッ……! あ、アンタ!今なんて言った!?」
昼休み、私は英二から告白されたことを沙織に話した。
「だから……好きだって言われたの」
「誰に?」
「……英二」
そう言うと、沙織は驚いたような顔で私に「英二!? 英二って、前川英二!?」と聞いてくる。
「う、うん。その英二」
沙織はお茶を飲みながら、「いやぁ、驚いた。まさか英二が、アンタを好きだったなんてねぇ?」と私を見てくる。
「まあ確かに、私も酔ってたからあんまり覚えてないけど……。でも好きだって言われたことだけは、ハッキリと覚えてるの」
「なるほど。酔ってたのに、そこだけは覚えてるのね」
私はお昼に食べようと思っていたメロンパンを食べながら、「……あの時の英二の目、真剣だったから」とメロンパンに視線を落とす。
「そう……でも英二はきっとさ」
沙織はそこで一旦言葉を閉ざした。
「……なに?」
沙織の表情は、何かを言いたげな表情をしている。
「英二はきっと、アンタへの気持ちが抑えきれなくなったのね」
「……そういえば英二、そんなこと言ってたような気がする」
「英二はアンタを諦めようとしたんじゃない?でもやっぱり、諦められなかったのね」
そう、なのかな……。
「アンタは英二の気持ちを知ったから、戸惑ってるのね。 だから今日もミスしたんじゃない?アンタはどんなことがあったって、今まで仕事でミスはしてこなかったのに」