【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「瑞紀、アンタ報告書作成終わったら、あたしに付き合いなさい」
「え?」
「おごるわ。今日はとことん飲むわよ」
これも、沙織なりの優しさだと思う。
「もちろん、行くでしょ?」
「うん、もちろん行くよ」
「早く報告書作成しちゃいなさい。飲めなくなるわよ?」
「うん」
私は急いで報告書の直しをした。
「部長!報告書出来ました」
報告書に目を通した部長は「……よし、いいだろう」と、報告書をデスクに置いた。
「本当ですか? ありがとうございます」
「うむ。今日は帰っていいぞ。 ご苦労様」
「はい。お疲れ様でした!」
私は急いでデスクに戻った。
「はあ……」
やっと終わった……。長かった。
「沙織、お待たせ」
「終わった?」
「うん」
「よし、じゃあ行くわよ」
「うん」
* * *
「うん、美味しい」
「でしょ?ここのパスタ美味しいのよ」
「本当に美味しいね。ハマっちゃうかも」
沙織は嬉しそうに「ウフフッ。たくさん食べなさい。今日は私のおごりなんだから」と言ってくれる。
「ありがとう」
パスタを食べながらビールをグビクビと流し込むを私を見て、沙織は小さくため息をこぼした。
「……ねえ、アンタ」
「んー、なに?」
「パスタ食べながらビール飲むのって、どうかと思うわよ?」
え、そうかな? おかしい?
「まぁいいけどさ。 ただし、あんまり飲み過ぎるんじゃないわよ」
「うん、分かってる。 すいません!ビールのおかわりください」
「かしこまりました」
「アンタどんだけ飲むの?さっきジョッキで飲んでたじゃない」
「いいの……今日は疲れたから飲む」
「……はあ」