【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「……私こそ、ありがとう」
「え?」
「こんな私のこと、好きになってくれて、本当にありがとう」
私が英二に微笑みかけると、「はい。でも……」と私を見つめる。
「でも……なに?」
英二は私を見つめると、「先輩のこと、まだ好きでいてもいいですか?」と問いかけてくる。
「……え?」
「俺、先輩のこと、正直まだ諦められなくて。……そのくらい、先輩のことが好きなんですよね。だから、まだ好きでいても……いいですか?」
私は英二にそう言われて、なんて答えるか迷いながらも「……うん、いいよ。でもきっと、英二には私なんかよりもずっと、相応しい人が現れると思うよ?」と伝えた。
「じゃあそれまで先輩のこと、好きでいますね」
「……うん、分かった」
「ありがとうございます」
わたしは「うん」と小さく頷くと、自分のデスクに座って、パソコンを開いた。
「あら、おはよう瑞紀」
「おはよう沙織。昨日はありがとう」
出勤してきた沙織に挨拶すると、「本当よ。だから飲み過ぎるなって言ったじゃないの」と私に言った。
「……ごめん」
「まぁいいわ。今日はちゃんと出勤してきたから、見逃してあげる」
「ありがとう沙織」
私の隣に座った沙織は、「正直、今日は来ないと思ってたわよ。あれだけ飲めば、二日酔いになってると思ってたしね」と言った。
「残念でしたぁ。ちゃんと出勤してきました」
「なによ、生意気ね」
などと言っていた沙織だったが、「ま、アンタらしいわ」と笑っていた。