【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


 課長、いつの間にそこに居たんですか……!
 でもよかった。いつもの課長だ。

 そう思っていた時、沙織に「ねえ瑞紀、アンタしばらく有給休暇でも取ったら?」と言われる。

「え? 有給休暇?」

「ほら、アンタほとんど毎日仕事してるから、有休結構残ってるでしょ? だからその有休を使って休暇取ったら?」

「えっ、でも……」

 有給休暇か……。確かに使わないといけないんだよね?

「いいから、有給休暇取りなさい。それでパーッと旅行にでも行きなさいよ。ねっ?」

「なるほど。旅行か……」

 でもたまにはいいかも、旅行……。確かに旅行なんて、しばらく行ってないし。
 いいなあ、旅行。 やっぱり……行こうかな?

「えっと……今日が水曜日だから、土曜日からにしようかな?」

「いっそのこと、明日からにすれば?」

「明日は急過ぎるよ。荷物だって作らなきゃイケないんだから」

 明日には、そんな用意が出来ない。

「その前に、場所はどうするのよ?」

「んーっ……今の所はまだ決まってないけど、京都か奈良にでも行こうかなって思ってる。行きたいなって思ってたし、ずっと」

 奈良も京都も素敵な場所だし、旅行には最適だよね。

「いいじゃない。京都なんてなかなか行ける所じゃないしね。それに京都は、料理も美味しいからね」

「まだそこって決めた訳じゃないけど、今の所はその辺りにしようかなって思ってる。 実は前から京都とか奈良は行きたいなーって思ってたんだよね」

「へぇ。いいじゃない。楽しめるしね」
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