【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「……ええ、そうね」
「でも俺たちは、きっと価値観が違ったんだ。……だから、離婚したんだよ」
そんな俺に、静香は「恭平さん、聞いてほしいの。私はまだ、恭平さんのことが……」と口を開く。
「いい加減にしてくれ、静香。……俺はもう、お前の旦那じゃない」
「恭平さん!私はまだ、恭平さんのことが好きなの。……愛してるの、あなたが」
静香はそう言うと、俺に抱き着いてきた。
「……やめてくれ、静香」
俺は静香からそっと離れる。
「どうして……? 私は恭平さんのことを、愛してるのに……」
静香は俺の体を引っ張り、俺の唇を乱暴に塞いできた。
「……っ、静香!」
俺は静香の体を無理矢理離した。
静香の様子がおかしいことは、見て分かる。何かを焦っているようにも見える。
「……恭平さん、抱いて」
「え……?」
「お願い。私を抱いて……恭平さん」
静香にそう言われ、俺は困惑している。抱いてほしいだなんて、いきなりなんなんだろうか……。
「何言ってんだよ静香。いい加減目を覚ませ」
「恭平さん……!」
「すまない。……俺はもう帰る。もう二度と俺に電話してくるな」
俺ははそう言うと、カバンを持ちソファーから立ち上がった。
「恭平さん!待って……」
俺の腕を掴む静香の腕を振り払い、俺はそのまま静香の家を出る。
「……なんなんだ、一体」
静香は俺の元妻だ。 四年前に静香と結婚したが、色々あって二年ほど前に離婚した。