【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。

 課長が私にそう言うから、私は「……え?」と課長を見つめる。

「知りたいんだろ?……静香のこと」

「……藤堂さんのこと、ですか?」

 課長から「そうだ。知りたいんだろ?」と言われ、私は悩みながらも「はい。知りたいです」と答えた。

「静香は、俺の元妻だ」

「……え?」

「静香と俺は、結婚してたんだ、四年前に。……でもニ年前に離婚した」

 藤堂さんは、課長の元奥さんだったんだ……。だから、恭平さんって。

「……どうして、離婚されたんですか?」

 これを聞いていいのかは、分からない。

「色々だよ。……まあ子供が出来なかったのも、離婚した理由の一つだけど」

「……そうですか」
 
 まさか、課長がバツイチだったなんて……。

「でも今はもう、なんの関係もないよ。本当だ」

 課長に奥さんがいても、確かにおかしくはないと思ってはいたけど……。

「……信じてくれるか?瑞紀」

 本当は、課長のことを信じたい。信じたいと思っているけど。

「今はまだ……課長を信じられるか、分かりません」

「……だよな」

 私は課長に、「あの……一つだけ、聞かせてください」と伝えた。

「なんだ……?」

「なんで藤堂さんは……課長に電話をしたんですか?」

「会いたいと、言われた。 だから会うのは、これで最後だと言うつもりで会った」

「……そうですか」
  
 だけど課長は、「俺と静香は、もうとっくに終わってる。だから何も関係ないんだ。本当だ」
 
 私だって、それはよく分かってるつもりだ。 でも……。
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