【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「……あの、お話しとはなんでしょうか?」
瑞紀は俺と、目を合わせようとはしない。
「この前の返事、聞かせてくれないか」
「……え?」
「瑞紀、君が好きなんだ」
俺は泣きそうになっている瑞紀を、思わずそっと抱きしめてしまう。
「……課長、離してください。ここは仕事場です」
「イヤだ。……離さない」
瑞紀を離したくないと、思ってしまう。
「課長、ダメですってば。ここは、仕事場ですよ」
「もうそんなこと、関係ない。俺は瑞紀が好きだ」
「課長……んんっ」
欲望に負けて、瑞紀にキスをする。
「瑞紀……」
「かっ……ちょっ……」
瑞紀を壁に押し付けると、またさらに瑞紀を求めてしまいそうになる。
「瑞紀、好きだ」
「か、課長……!」
瑞紀が俺を突き放す。
「ダメです課長……やめてください」
そう言う瑞紀は、少し涙目になっていた。
「瑞紀……ごめん。俺、どうかしてたな」
何をしてたんだよ、俺は……。また瑞紀を泣かせるようなことを…。
最低なことをしてしまった。気持ちが抑えられないなんて……。
「……いえ。私こそ、すみません」
「……返事は、また後でもいいから」
俺はそのまま部屋を出た。
「課長、急ですみませんが、今日は早退させていただきます。母が倒れたと連絡があって……」
「なんですって?それは大変ですね。……分かりました。すぐに行ってあげて下さい」
「はい。失礼します!」
確かあの沙織という女性、確か瑞紀の親友だったような気がする。 いつも一緒にいるし、瑞紀も彼女に色々相談してるみたいだし。
もしかして瑞紀、彼女に俺のこと話したのか?
いや、まさかな……。そんな訳ないか。
瑞紀と俺のことは、秘密なんだ。 話す訳、ないよな……。