【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「英二、それ出来たら、課長に見てもらってね」
「はい」
本当に瑞紀は、仕事熱心で、真面目だ。 まるでさっきのことなんて、忘れてるみたいだ。
でも俺の前でも後輩の前でも、"出来る女"を演じてるのは、ハッキリ言ってイヤだし無理だ……。
* * *
「……課長、ちょっといいですか? 仕事のことで、ちょっと少しお話が」
今日の業務を終えて帰ろうとした時、瑞紀にそう言われた。
でも目を見たら、仕事のことじゃないってことは、すぐに分かった。
多分まだ何人か残業してるから、怪しまれないようにそう言っただけだろうけど。 本当は俺とのことだと思う。
「分かった。……別の場所で話そうか」
「はい」
そして俺と瑞紀は会社を出て、会社から少し離れた場所にある、ホテルへと向かった。
ガチャッと、ホテルの部屋のドアを開ける音が、なんだかとても寂しげに感じた。
「あの、課長……」
「……ん?」
「いえ、今は課長じゃありませんね。……恭平、さん」
瑞紀は、俺にそっとに抱きついてくる。
「……瑞紀?」
「ごめんなさい、恭平さん。……本当は好きって言われて、すごく嬉しかったです」
「じゃあ、なんで……?」
「恭平さんとの関係が、バレるのが怖かったんです。……でも私やっぱり、恭平さんがいないとダメなんです。 恭平さんにそばにいてもらわないと、ダメなんです」
瑞紀は俺のネクタイを引っ張ると、強引にキスしてきた。
「恭平さん、好きです」
そして今度は俺から、瑞紀を求めるかのように唇を重ね合わせた。
「瑞紀……」
瑞紀をベッドに押し倒し、瑞紀のワイシャツのボタンを、一つずつゆっくりと外していく。
「……ん、か、ちょ……っ」