【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「私と課長の距離は遠くて、でも私たちの関係は、一番近いはずなのに……」
近いはずなのに……。
「……そうだな」
「でも一番近い関係でも、所詮身体だけでしか繋がってない。……そう思うと、すごく不安でたまらなくて、課長のことを考える度に辛くなります」
私はあまりにも自分が情けなくて、課長の顔が見られなかった。
こんなことでしか課長のそばにいられない自分が、恥ずかしいと思ってしまった。
私はやっぱり、課長のそばにいる資格なんて、ないのかな……。そう思う度に、不安が募ってしまう。
「……それって、俺が瑞紀を苦しめてるってことか?」
課長の瞳が、私の瞳をジーッと見つめる。
「違うんです。……私が課長のそばにいられなくなるんじゃないかって思って。そうしたら、なんか悲しくなって……」
自分でも何を言ってるんだろうって思った。 さっきから私、ずっと訳の分からないことばかりを言ってる。
だからそうやってまた、課長を困らせてしまう。
「なに言ってるんだ。俺が瑞紀のそばから離れることはないし、瑞紀が俺のそばから離れることも、絶対にない」
課長は私の頭を撫でると、軽く抱き寄せた。
「……本当、ですか?」
「本当だ。だから瑞紀は何も心配しなくていいし、不安がらなくていい。……瑞紀はずっと、俺のそばにいるだけでいい」
なぜだろう……。課長のその優しい言葉を聞くだけで不安がなくなるし、安心だってできる気がする。
さっきまでずっと不安で仕方がなかったのに、今は課長のそばにいるだけで、こんなにも安心してしまうんだ。
「かっ、ちょ……」
なんだか急に、涙が止まらなくなってきた。泣いちゃイケないとは分かってるのに、涙が止まらないんだ。
「愛してるよ、瑞紀。だからこれからも、ずっと一緒にいよう」
「……はい」