【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
ユラユラと揺れるタバコの煙をジーッと見つめながら、私は煙越しに課長を見ていた。
「瑞紀もイヤだろ? こんなセックスするだけの、関係なんて」
「……それはまあ、そうだですけど」
確かに、そろそろハッキリとした関係になりたい。 曖昧じゃなくて、ちゃんとした関係に。
「じゃあ俺と付き合わないか?瑞紀。 俺が瑞紀を、幸せにする。……ちゃんと恋人になろう」
「……でも」
「でも……なんだ?」
タバコの火を揉み消した課長が、私に視線を向ける。
「もしみんなに、私たちのことがバレたり、したら……」
私がそう伝えると、課長は私の頭を撫でながら「その時はハッキリ堂々と言ってやればいいさ。俺たちは"恋人同士"だって」と、優しい目で伝えてくれる。
「俺たちははお互いに好き同士だろ?なら何も怖いことなんてないし、問題もない。……そうだろ?瑞紀」
課長の目は、真剣な目だった。だから私その時、課長は本気なんだと悟った。
「……はい」
だから私も課長の目を見つめ返した。 それは私とっても、本気だって証拠だった。
そうだ、課長の言うとおりだ。私たちはもう完全に好き同士。
何回も身体を重ねてるってことは、それだけお互いのことを愛してるってことだよね。
だから課長の言うとおり、私たちにもう怖いものなんて何もない気がしている。
もし課長との関係がバレたとしても、今なら堂々と"恋人同士"だって胸を張って言える気がする。