【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
だから私は、その答えに「それは違います。……課長はあなたに幸せになってほしいんです。課長は誰よりもあなたの幸せを、願ってます」 と返した。
「恭平さんはあなたには、何でも話せるのね」
「え……?」
藤堂さんは少しだけ寂しそうな顔で、「……もうあの時の。私の大好きな恭平さんじゃ、ないのね」と私に告げた。
「……藤堂さん」
「恭平さんね、結婚してた時は、私には何も話してくれなかったの。……仕事のことも、自分のことも、あまり話してはくれなかった」
そうだったんだ……。だから課長は、藤堂さんに申し訳ないって思ってるんだ。
「私には、何でも話してほしかったのに。……あの時恭平さんのそばにいたのは、私だったから」
「……課長は確かに、あなたを愛していましたよ。あなたのことが大好きだったから、結婚したと言ってました」
私の言葉なんてきっと、彼女には伝わないとは思う。 余計なお世話だと、思われるだろうけど。
「あなたには私の気持ちなんて、きっと一生分からないでしょうね。……私は恭平さんを、心の底から愛してたの。この人となら、永遠に幸せになれるとまで思った」
藤堂さんは、課長のことを本気で愛してたんだ。……運命だと、思ってたんだ。
「なのにニ年で離婚だなんて……ね」
「……きっと課長とは、縁がなかったってこと、じゃないでしょうか」
「はあ?簡単に言わないでくれる?……あなたには私の気持ちなんか分からないでしょ。私がどれだけ恭平さんを愛していたかなんて。あなたには、一生かかたって分からないわ」
藤堂さんは、シャンパンを飲み干すと、私を睨みつける。
「例えあなたがまだ課長を好きだったとしても、私はそれよりもずっと、課長のことが好きです。 課長のことを、心から愛しています」