【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


 でも沙織にそんなことを言われてから、条件だけじゃいい恋愛はできないということを知った。    
 だからもうそんな理想は捨てて、今は本当に私を愛してくれる人と幸せになりたいと思う。

 でも今はその条件なんて気にしてないし、課長とだけ幸せになれればそれでいい。課長のことが、好きで好きでたまらない。

「……私ね」

「ん?」

「課長のこと、本当に好きなんだ」

 沙織は私を優しい目で見ている。

「私は課長が好きだし、課長も好きだって言ってくれてね。……だから私、ずっと課長のそばにいたい」

「……ん、頑張りな」

 沙織は私の肩に手を置くと、小さくそう呟いた。

「うん……ありがとう、沙織」

「またいつでも、話聞くからね」

 沙織に話したら、なんとなく気分がスッキリした気がした。

「……アンタ、成長したね」

 ふとそう呟いた沙織に、私は「え……?」と沙織を見た。

「今のアンタ、すごくキラキラしてるもん。……昔のアンタとは、大違いね」

「……そう思う?」

「思うよ。 昔のアンタは、イイ男の条件にばっかりこだわってたから、彼氏が出来てもあまりいい恋愛が出来なかったじゃん?……でもね、今のアンタは違うって分かるよ」

 沙織がそう言ってくれたことが嬉しくて、なんか元気が湧いてきた。

「今のアンタは、課長のことを本当に一途に想ってるし、真っ直ぐに課長とぶつかろうとしてる。……それってさ、アンタが成長したってことでしょ?」

「成長……」

「今のアンタはすごく生き生きしてるし、輝いてる。 だから課長と幸せになりなさい」

 沙織は私の手を握ると、「私にとっての幸せは、アンタがとにかく幸せになること。 確かに自分の幸せも大事だけど、アンタの幸せのが大事だから」と言ってくれる。
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