【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「ありがとう、沙織。 私、幸せになりたい。……ううん、絶対幸せになるから」
「うん、頑張って」
沙織の優しさはどこか温かくて、でも優しさに包まれてる。 そんな友達を持った私って、きっと幸せなのだと思う。持つべきものは、友だ。
「今日色々とありがとう、沙織。……沙織にはいつも、助けてもらってばかりだね」
「なに言ってんの。アンタの幸せが一番だって言ったでしょ」
「うん……ありがとう」
「じゃあ、私こっちだから」
「うん。じゃあね」
私は沙織に手を振ると、そのまま家に帰った。
* * *
ん……? あれ?家の前に、誰かいる……?
「……え?」
か、課長……?!
「何してるんですか?課長!」
なんで課長が家の前にいるの?
「おかえり、瑞紀。瑞紀のこと待ってたんだ。……急に会いたくなってさ」
「え……?」
そんなこと言われたら、またさらに課長を好きになっちゃうよ……。
「瑞紀……?」
「えっ。あ……待たせてすいません! とりあえず上がってください」
「ありがとう」
私は課長を家に上げると、すぐにお茶を煎れた。
「どうぞ」
淹れたてのお茶を、課長の前に置く。
「お、ありがとう。悪いな」
「……あのっ」
「ん?」
私はお茶を飲む課長に、「さっき……藤堂さんと会いました」と告げた。
「え? 瑞紀……静香に会ったのか?」
そう聞かれて、私は「はい。……二人で、会って話をしました」と答えた。
「話って……一体、何を話したんだ?」
「……課長のことです」
課長はお茶の入った湯呑みを置くと、「やっぱり、俺のことか」と言葉を吐く。