【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「……一体、何が仰りたいんですか?」
「ここまで言っても、まだ分からない? あなたって本当に鈍いのね。……つまり私は、あなたと恭平さんとじゃ、不釣り合いだと言いたいのよ」
藤堂さんが再び、タバコに火をつける。
「……不釣り合い?」
「そうよ。恭平さんがあなたみたいな人を好きになるとか、本気で思ってるの? あなたは単に、彼に遊ばれてるだけ」
そう言った藤堂さんは、タバコの煙の奥でニヤリと怪しく微笑んだ。
「………」
何も言えない私に、藤堂さん「あら、もう怖じ気づいちゃった? まあ、そうよね?あなた鈍感だし、恋愛なんてまともにしたこと、なさそうだもの。 いい?この際だから教えてあげる。恭平さんは、あなたに同情してるのよ」と私に告げた。
「……同情?」
同情だなんて、そんな訳ない。 課長の気持ちは、本物に決まってる。
じゃなきゃ、一緒に住もうだなんて絶対に言わないはずだ。
「そうよ。恭平さんはあなたが可哀想になったから、遊んでるだけなのよ。……いい加減、気付いたら?」
藤堂さんは私の頬に触れると、そう言ってまた怪しくニヤリと微笑んだ。
「どう? これで別れる気になった?」
「……失礼にもほどがありますよ、藤堂さん」
「なんですって……?」
私は藤堂さんに向かって、「言っておきますけど私、あなたにそんなこと言われたくらいで、怖じ気づくような女じゃありませんから」と藤堂さんを見つめる。
「っ……なによアンタ。生意気なのよ!」
私は、絶対に藤堂さんなんかには負けない。
「……大人気ないですよ、藤堂さん」
「はっ? 大人気ない、ですって?」