【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。


 私は藤堂さんに向かって、言葉を続けた。

「課長に振り向いてもらえないからって、私に当たるのは間違ってます」

「なんですって!? あなた私に、そんな口を叩いていいと思ってるの?」

 私はそう言われたから、つい「私は、事実を言ったまでです」と言葉を返した。

「あ、あなた、いずれ痛い目に遭うわよ!?」

「そうなったって、構いません。 私にはもう、何も怖いものなんてありませんから」

「っ……生意気なのよ、アンタ!」

 怒りでどうにかなりそうな藤堂さんだけど、私はそれでも負けたくなくて、「私、課長に一緒に暮らそうって言われたんです」と告げた。

「……なんですって?」

「いずれ私と、一緒になりたいと思ってる。とも言われました」

「……え?」

「だから私、課長と一緒に住むつもりです」

 すると藤堂さんは、私に「いい加減にして!そんな冗談やめてちょうだい!」と怒鳴りつけてきた。

「冗談なんかじゃ、ありません。 あなたはこれでも"同情"と仰るおつもりですか?」

「っ……気分悪い。帰るわ」

 藤堂さんは眉間にシワを寄せてそう言い残すと、そのまま私の前から立ち去った。

「いい加減にしてほしいのは、あなたの方ですよ」

 まだ課長のこと想い続けてるなんて、よっぽど課長に執着してるのね。 それだから、課長にも相手にされなくなるの。
 ちょっと品があるからって、私のこと見くびらないで。

「コラ、佐倉ーっ!ここにいたのか! サボってないで仕事しろ!」

「はい!今行きます」

 部長も毎日あんなに怒鳴って、ストレスたまらないのかな。私なら絶対に、神経擦り減ると思う。
 ったく、普段課長には頭上がらないくせに……。

「佐倉さん。急で悪いんですが、この資料を使うものと使わないものに、まとめていただけますか?」

「分かりました」

 本当に仕事してる時の課長は、カッコイイな。
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