【改稿版】あなたと紡ぐ、永遠の愛は奇跡でした。
「アンタって、本当にバカよね」
「……え?」
「結婚してもいいのかなって言ってるけど、それは私が答えるようなことじゃないわ。 自分の幸せを決めるのは、自分なんだからね?……アンタが結婚したいって思ってるなら、迷わずにすればいいのよ」
そうだよね。私の人生を、生き方を決めるのはこの私しかいない。
自分の人生を切り開くのは、私だけだ。
「アンタがしたいと思って決めたことなら、私は何も言わない。……ただ黙って見守るだけよ」
「……うん、ありがとう」
沙織のこの温かい優しさに、私はいつも励まされる。 沙織がいるだけで、心がポカポカと温かくなる。
沙織がいるからこそ、きっと今の私がある。
「アンタは、課長の全てを受け止めたいと思ってるんでしょ?」
「うん。受け止めたい」
と頷いた私に、沙織は「なら、全てを受け止めればいいじゃない。 私は別に、反対しないよ」と優しく言葉をかけてくれる。
「……なんで?」
「なんでって。そんなの決まってるでしょ? アンタが友達だから。……ただそれだけ」
「沙織は、いつも優しいね」
沙織がいることで、私のメンタルは保たれているような気がしてならない。
「私はアンタの幸せを願って、そう言っただけ。……アンタのことを、本当に愛してくれる人が見つかったってだけで、私は嬉しいんだからね」
「……沙織は、幸せじゃないの?」
私がそう聞くと、沙織は「幸せよ。でも私より、アンタの幸せの方が大事だって、前にも言ったでしょ」と言ってくれる。
「……沙織、本当にありがとうね」