はちみつマグネティックス

第4話 この鼓動の意味を教えて

〇アイカの部屋(夜)

机の上に置かれたペンギンのぬいぐるみ。

部屋着のアイカ、それをじっと見つめている。

アイカ、シュウジの顔が思いうかぶ。

アイカ、ぶんぶんと首を振り回す。

アイカ、ペンギンのぬいぐるみをむぎゅっと抱きしめる

アイカM「あんなのただの吊り橋効果なんだから」

見上げたアングルのシュウジの顔。

アイカ、またぶんぶんと首を振る。

〇水族館

大きな水槽でたくさんの魚が泳いでいる。

アイカ、水槽に顔を近づけて見ている。

水族館で江洲高校の生徒がたくさん見学している。

アイカ「水族館で校外学習なんて最高~」

ワコ「ね!楽ちん~」

アイカ「平日だから貸し切りだし」

2人の視線の先に、がやがやとした集団を見つける。

集団の中心にレイが居る。

レイが2人の視線に気が付く。

レイが人払いをして近づいてくる。

レイ「アイカちゃん」

アイカ「……こんにちは」

レイ「昨日はごめんね。大丈夫だった?」

アイカ「うん。全然大丈夫」

レイ「よかった。2人で回ってるの?」

ワコ「そうです!」

レイ「いいね。どの生き物にする?」

ワコ「どの?」

レイ「生き物を1匹選んで調べるんでしょ」

アイカ「一応校外学習だよ」

ワコ「そうでしたそうでした。じゃあ、エイかな!いちばん元気だし!」

ワコ「レイ君は?」

レイ「うーん、カメかな。なんか優雅だし。アイカちゃんは?」

アイカ「まだ、しっくりこないの」

ワコ「真面目ねぇ。適当に決めちゃえばいいのに」

レイ「アイカちゃんのいいところだね」

アイカ「もうちょっと見てみる」

3人、歩き出す

レイ「涼しくていいねぇ」

アイカM「ついてくるんだ」

レイ、ニコニコとしている。

水族館の建物外に出る。
アイカ、一瞬まぶしそうな顔。

水族館の海獣ゾーン

アイカ、輝いた表情。

アイカの視線の先にはペンギンがいる。
ペンギンゾーンは柵があってペンギン用プールがある。

アイカ「ペンギンさんだ~」

アイカ、柵に近づいてメロメロな表情。

ワコ、レイ、驚くが微笑ましい表情。

アイカ「私、この子にする~」

ペンギンがよちよち歩きしている。
扉が開いて飼育員が入ってくる。
アイカの視界にゴム長靴が入る。
ペンギンがメロメロで飼育員に寄っていく。

アイカ、視線を挙げる。

飼育員姿のシュウジが立っている。











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