【改訂版】いらくさの家
第21話
7月30日の朝9時過ぎであった。
ところ変わって、鶴見の工場の敷地内にある自販機コーナーにて…
多香子の父親は、ベンチに座って考え事をしていた。
この時、多香子の父親は働く意欲を失ったので工場をやめることを考え始めた。
多香子がワシらの老後の楽しみをうばった…
だから許さない…
一刻もはやく多香子を家から追い出さないと…
多香子の父親の怒りがさらに高まった。
その前日に、多香子の父親は現場主任の男性とここで話し合いをした。
現場主任の男性は、多香子の父親に対して家族関係を見直すことをすすめた。
多香子の父親は、多香子を家から追い出すことしか頭になかったので見直さないと言うた。
現場主任の男性は、あつかましい声で多香子の父親に言うた。
「小松崎さん…うちも40前のせがれのことで悩んでいるのだよ…大学を卒業して就職したとばかり想ったら大学院へ進学したいと言うたのだよ…けれど、大学院へ行くどころか引きこもりになった…ワシらはせがれにやかましく言うたのだよ…『いつになったらシューカツを始めるのだ!?』『正社員の職業につけ!!』…と言うたのに言うことを聞かない…せがれはどうしようもないダメ男になった…うちはもう危機的な状況におちいったのだよ…だけど小松崎さんはまだ間に合うよ…今のうちに一度家族関係を見直したらどうかな?」
「家族関係を見直せだと!!」
「だって、そうするしか他に方法はないのだよ…うちもこれ以上は言うことはできないのだよ…それよりも早く仕事に戻ってください…今月中に仕上げて出荷したい分があるのです…人手《ひと》が足りないのですよ…」
現場主任の男性は、多香子の父親に対してあつかましい声で言うたあと現場へ戻った。
わしはもうガマンできん!!
怒った多香子の父親は、勝手に工場から出た。
時は、7月31日の昼間であった。
多香子の父親は、工場へ来たあとロッカーの整理をした。
その後、多香子の父親はより過激な行動に出た。
多香子の父親は、主任の男性のロッカーをこじあけたあとさいふを取り出した。
そして、さいふの中から大量の現金とクレカ5種類を抜き取った。
その上に、多香子の父親は職場で気に入らない人間のロッカーを次々とこじあけた。
多香子の父親は、ロッカーの中から大量の現金を抜き取った。
多香子の父親は、盗んだものをたくさん詰め込んだ大きめの紙袋を持って立ち去った。
多香子の父親は、職場の待遇により強い不満を抱えていた…
16年前に手術したタンノウガンの手術をした後の経過がよくないと医者に言われた…
もうダメだ…
ワシはどこに行っても役に立たないのだ…
大きめの紙袋を持って歩いている多香子の父親は、さみしい表情でそうつぶやいた。
さて、その頃であった。
心が大きく壊れた多香子は、キッチンドリンカーになった。
ところ変わって、家の台所にて…
白のブラウスとピンク系のシフォンスカート姿の多香子は、どぎついアルコール濃度の酒をストレートでのんでいた。
この時、母親が台所にやって来た。
母親は、デイスイ状態におちいった多香子に対してあつかましい声で言うた。
「多香子!!」
「なによお!!」
「昼間からきつい酒をのんで酔っぱらっている場合じゃないわよ!!」
「やかましいわね!!アタシの人生はどーなってもいいのよ!!」
「多香子!!」
「アタシは…何やってもダメな女よ!!」
「何いうてるのよ!!生きている間はやり直しがきくのよ!!」
「生きている間はやり直しがきくって、誰が決めたのよ!?…ジョーダンじゃないわよ…50が近い人間になにができると言うのよ!!バッカみたい!!」
「多香子!!」
メイテイ状態の多香子は、どぎついお酒が入っているボトルを手に取ったあとタンブラーに酒をついだ。
多香子は、ロレツが回らない声で母親に言うた。
「返してよ!!アタシが20代の時を返してよ!!」
「多香子…」
「アタシが20代の時…おとーさんがアタシに恋をするなと言うたわよ!!…『結婚は30過ぎてからでも遅くはない…』『20代のうちは独身を楽しめ…』『結婚相手はお世話をしてくださる人がいるから大丈夫だよ…』…と言うたからその通りにした…のに…アタシの番はゼーーーーーンゼン回って来なかった!!」
「それはね…多香子のお見合いのお世話をしてくださる人が近くにいたから…」
「お世話をしてくれる人が近くにいるからなんだと言うのよ!!」
「おかーさんは、その人に頼んだのよ…だけど…」
「どんなにいうてもダメよ!!」
「それじゃあ、どう言えばいいのよ?」
メイテイ状態の多香子は、のみかけのお酒をごくごくと一気にのみほしたあと母親に対してこう言うた。
「(お見合いをお世話していたご夫婦)は、大うそつきよ…サギシ以下のクソジジイクソババアよ!!」
「多香子!!」
「やかましいわね!!アタシが39歳になった時にオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタ…オタオタと騒いだ!!…その結果、アタシの良縁《えん》が逃げたのよ!!…トイレ!!」
思い切りブチ切れた多香子は、ドスドスと足音を立てながらトイレへ行った。
個室のトイレにて…
メイテイ状態の多香子は、シフォンスカートの中から白のショーツを下ろしたあと便座にこしかけた。
多香子は、大きくため息をついたあとこうつぶやいた。
もうイヤ…
もうイヤ…
………………
メイテイ状態の多香子は、キーっとなって両手で髪の毛をぐしゃぐしゃとかきむしった。
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
その後、両手で顔を隠してくすんくすんと泣いた。
ところ変わって、鶴見の工場の敷地内にある自販機コーナーにて…
多香子の父親は、ベンチに座って考え事をしていた。
この時、多香子の父親は働く意欲を失ったので工場をやめることを考え始めた。
多香子がワシらの老後の楽しみをうばった…
だから許さない…
一刻もはやく多香子を家から追い出さないと…
多香子の父親の怒りがさらに高まった。
その前日に、多香子の父親は現場主任の男性とここで話し合いをした。
現場主任の男性は、多香子の父親に対して家族関係を見直すことをすすめた。
多香子の父親は、多香子を家から追い出すことしか頭になかったので見直さないと言うた。
現場主任の男性は、あつかましい声で多香子の父親に言うた。
「小松崎さん…うちも40前のせがれのことで悩んでいるのだよ…大学を卒業して就職したとばかり想ったら大学院へ進学したいと言うたのだよ…けれど、大学院へ行くどころか引きこもりになった…ワシらはせがれにやかましく言うたのだよ…『いつになったらシューカツを始めるのだ!?』『正社員の職業につけ!!』…と言うたのに言うことを聞かない…せがれはどうしようもないダメ男になった…うちはもう危機的な状況におちいったのだよ…だけど小松崎さんはまだ間に合うよ…今のうちに一度家族関係を見直したらどうかな?」
「家族関係を見直せだと!!」
「だって、そうするしか他に方法はないのだよ…うちもこれ以上は言うことはできないのだよ…それよりも早く仕事に戻ってください…今月中に仕上げて出荷したい分があるのです…人手《ひと》が足りないのですよ…」
現場主任の男性は、多香子の父親に対してあつかましい声で言うたあと現場へ戻った。
わしはもうガマンできん!!
怒った多香子の父親は、勝手に工場から出た。
時は、7月31日の昼間であった。
多香子の父親は、工場へ来たあとロッカーの整理をした。
その後、多香子の父親はより過激な行動に出た。
多香子の父親は、主任の男性のロッカーをこじあけたあとさいふを取り出した。
そして、さいふの中から大量の現金とクレカ5種類を抜き取った。
その上に、多香子の父親は職場で気に入らない人間のロッカーを次々とこじあけた。
多香子の父親は、ロッカーの中から大量の現金を抜き取った。
多香子の父親は、盗んだものをたくさん詰め込んだ大きめの紙袋を持って立ち去った。
多香子の父親は、職場の待遇により強い不満を抱えていた…
16年前に手術したタンノウガンの手術をした後の経過がよくないと医者に言われた…
もうダメだ…
ワシはどこに行っても役に立たないのだ…
大きめの紙袋を持って歩いている多香子の父親は、さみしい表情でそうつぶやいた。
さて、その頃であった。
心が大きく壊れた多香子は、キッチンドリンカーになった。
ところ変わって、家の台所にて…
白のブラウスとピンク系のシフォンスカート姿の多香子は、どぎついアルコール濃度の酒をストレートでのんでいた。
この時、母親が台所にやって来た。
母親は、デイスイ状態におちいった多香子に対してあつかましい声で言うた。
「多香子!!」
「なによお!!」
「昼間からきつい酒をのんで酔っぱらっている場合じゃないわよ!!」
「やかましいわね!!アタシの人生はどーなってもいいのよ!!」
「多香子!!」
「アタシは…何やってもダメな女よ!!」
「何いうてるのよ!!生きている間はやり直しがきくのよ!!」
「生きている間はやり直しがきくって、誰が決めたのよ!?…ジョーダンじゃないわよ…50が近い人間になにができると言うのよ!!バッカみたい!!」
「多香子!!」
メイテイ状態の多香子は、どぎついお酒が入っているボトルを手に取ったあとタンブラーに酒をついだ。
多香子は、ロレツが回らない声で母親に言うた。
「返してよ!!アタシが20代の時を返してよ!!」
「多香子…」
「アタシが20代の時…おとーさんがアタシに恋をするなと言うたわよ!!…『結婚は30過ぎてからでも遅くはない…』『20代のうちは独身を楽しめ…』『結婚相手はお世話をしてくださる人がいるから大丈夫だよ…』…と言うたからその通りにした…のに…アタシの番はゼーーーーーンゼン回って来なかった!!」
「それはね…多香子のお見合いのお世話をしてくださる人が近くにいたから…」
「お世話をしてくれる人が近くにいるからなんだと言うのよ!!」
「おかーさんは、その人に頼んだのよ…だけど…」
「どんなにいうてもダメよ!!」
「それじゃあ、どう言えばいいのよ?」
メイテイ状態の多香子は、のみかけのお酒をごくごくと一気にのみほしたあと母親に対してこう言うた。
「(お見合いをお世話していたご夫婦)は、大うそつきよ…サギシ以下のクソジジイクソババアよ!!」
「多香子!!」
「やかましいわね!!アタシが39歳になった時にオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタオタ…オタオタと騒いだ!!…その結果、アタシの良縁《えん》が逃げたのよ!!…トイレ!!」
思い切りブチ切れた多香子は、ドスドスと足音を立てながらトイレへ行った。
個室のトイレにて…
メイテイ状態の多香子は、シフォンスカートの中から白のショーツを下ろしたあと便座にこしかけた。
多香子は、大きくため息をついたあとこうつぶやいた。
もうイヤ…
もうイヤ…
………………
メイテイ状態の多香子は、キーっとなって両手で髪の毛をぐしゃぐしゃとかきむしった。
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
その後、両手で顔を隠してくすんくすんと泣いた。