パーカー女子は、フードを彼に

第一話『街中で偶然に』

秋。少し肌寒くなってくる季節。
こんな季節にピッタリなのがパーカーです。

私の名前は彩。
私立桜ヶ丘高校の1年生。

私は普段からパーカーが好きで可愛いパーカーをたくさん持っています。

そんな私は休日になるとお気に入りのパーカーを着てお出かけするんです。

今日のコーデは、merry jennyのギャザーを寄せたチュールが胸についたアイボリーパーカーに、Areeamの小花柄スカートさ。それにレースがついたAreeamのホワイトリュックを背負ってます。

可愛いくてお気に入りのコーデなんです。

私がお気に入りのコーデで街をお散歩していると…

「きゃっ⁉︎」

急に後ろからパーカーのフードを誰かに掴まれました。

私が驚いて振り向くとそこには…

「よ、アヤちゃん!」

何かと私にちょっかいをかけてくるクラスメイトの賢人でした。

お調子者な賢人は私がパーカーを着ているといつもフードを引っ張ってイジワルしてくるんです。

「ちょっと、フード引っ張るのやめてよ…」

「え?いいじゃん、彩、可愛いよ」

賢人はいつもそうやって私をからかうんです。

でも、私のパーカーのフードを引っ張ってくる賢人のことを…

私はずっと気になっていました。

でも、この想いはまだ伝えられていません。

「アヤちゃん、これからどこ行くの?」

賢人が私にパーカーのフードをかぶせながら言いました。

「もう…」

私は呆れ顔で答えます。

「これから新しいお洋服買いに行くの」

「あ、じゃあ俺も暇だから一緒に行ってもいい?」

賢人はニコニコしながら私にお願いしました。

「いいけど、女の子向けの洋服屋さんだよ」

「あ、彼氏とデートなうってやつだ」

「ちょっと、そんなんじゃないでしょ…」

なかなか素直になれない私でした。

(可愛いパーカー、見つかるといいな…)

そんなことも思いながら、私は賢人と洋服屋さんに一緒に行くことになりました。




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