天使ちゃんの片想い。



 「マジで何も分からないんだね」


 ケラケラと笑って、ハトリは「あたしがいるから」と言った。


 ニナは記憶障害、という病を患っていることになっていた。


 学校、教室…勉強をして言葉は知っていたものの、いざ目にすると分からないものだった。


 憧れの人間界にいることを、ニナは改めて実感したのであった。



< 17 / 48 >

この作品をシェア

pagetop