天使ちゃんの片想い。

ニナの公約

 「あぁ、あの子がいい」



 ニナは手を伸ばした。


 ちょうど背丈から程よい高さにある、腕を伸ばせば届く場所に、その子の名前の書物はあった。


 【長嶋羽琉(ながしまうる)


 高等学校に通う16歳の男の子。


 とても、涼しい匂いがした。
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