天使ちゃんの片想い。



 -「屋上にいるって噂だよ」


 その言葉に、もっと早く聞けば良かった、とニナは項垂れさせられた。


 どうして人間界へ来たのか。


 どうして人様へ混じったのか。


 ニナは、忘れてしまっていたことを後悔した。


 あの涼しい風を思い出して。


 ウルを、ニナは追いかけた。
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